日本最古といわれるの神代文字カタカムナウタヒには次元・時空の生成、量子(理論)に関する事柄が書かれていると言われています。素粒子の一つである電子や光子の粒子特性および波動性、人間の目に見えない潜象界(陽・精神)と目に見える現象界(陰・物質)についても書かれています。
上古代の約1万2000年以前に、日本で栄えた高度な文明。
自分の人生について、日本人としての生き方について考えてみたい。
このカタカムナに関する文献が世に出されたのは、1949年(昭和24年)にその発見者であり、カタカムナ文字の解読者である 物理学者・電気技術者でもあった「 楢崎 皐月」(ならざき こうげつ)氏が、兵庫県六甲山系金鳥山付近で、大地の電位測定の為の調査を行っていたところ、「平 十字(ひら とうじ)」と名乗る猟師風の男性に出会ったことから始まる。
平氏 によると、調査のために設置した計測機器の影響で動物たちが困っている・・との事だった。
楢崎氏 は、 平氏 の話を真摯に受け止め機器類を取り払ったと云う。
そんな楢崎氏を気に入った平氏が、彼の祖先から、大切に受け継いできたという「カタカムナ神社」の御神体の巻物を楢崎氏に見せた。
これが、「カタカムナ ウタヒ 80首」で、渦巻き状に綴られた幾何学的な文字であった。
楢崎氏は、彼が満州滞在時代に、 満州吉林の老子廟で「蘆有三(ロウサン)」という道士から聞かされていた、上古代に日本に存在したという「アシア族」の八鏡文字(ハッキョウモジ)ではないかと考え、平氏にその巻物を貸してほしいと頼んだ。
しかし門外不出のご神体であるため断られたが、書き写すことは許可された。
こうして、平氏は、金鳥山の楢崎氏が居住する穴倉に御神体を毎日持参し、書写を見守ったといい、この時書き写したものが、「カタカムナ文献」として残されているのである。
その後楢崎氏は、長年の研究を重ね、古事記その他の古文献を参考にし、カタカムナ文字の解読に成功したと言われている。
カタカムナ文献は、「カタカムナ ウタヒ80首」からなり、基本的には5音・7音の区切りで詠われている、 また古事記編纂で、稗田阿礼が誦習(ショウシュウ)した際に参考にしたという帝紀、旧辞の一つである可能性もあるといわれている。
カタカムナウタヒは、 宇宙・生命の成り立ち、潜象界から現象界へ投影移行・循環する様を表し、極微の世界も極大の世界も相似なる象(カタチ)として存在する摂理を謳ったものである。
一方で、「竹内文書や宮下文書・九鬼文書その他の古代文書」などと同様 その信憑性については疑いがもたれており、いわゆる古史古伝( 偽書 )とされているため、学会では認められず正式に世に出ることはなかった。
日本語については、他の言語で使われている文字を借りてくるという方法によって文字を獲得し、最初に借りてきた文字が「漢字」だった・・という説が現在は有力だとされていますが、まったく馬鹿げた説としか言いようがありません。
古代日本においては、神代文字と呼ばれる カタカムナやオシテ文字など数十種類の文字が各地方・種族の中で存在していました。
碑文や古伝などはこのような神代文字で書かれています。
物質と精神の統合・生命の循環、カタカムナウタヒは言霊
カタカムナウタヒは、中心の図形から渦巻き状に文字が並び内側から時計回りに呼んでいきます。
一般的によく知られている 第5・6・7首 は、生命・世界の起源を語る大切な部分でありますが、その前後の 4首は宣言を表し、と潜象界と現象界の統合・一体性を表す 8首 も合わせて唱えるのが効果的とされています。
ここからは、後の古事記で表されるところの天地開闢 から 空間(世界)や 多くの神たちの誕生(命の誕生)を書き表しています。
第4首:( 宇宙の成り立ちの説明宣言 )
イハトハニ カミ ナリテ カタカムナ ヨソヤコト ホグシウタ
イハトハニ カミ ナリテ :極微よりの正反重合したるもの、潜象からの投影として現象化したその一対の理(ことわり)、「イ」は始まりであり神であることをいいます。
カタカムナ ヨソヤコト ホグシウタ :を48音で示す、その48音は神より出でたるすべてのも陰・陽のある「陽」を示すものが言霊である。
つまり、様々な現象のある状態や存在するすべての生命体の状態を、四十八(ヨソヤ)の音として示し、その音により言葉(言霊)としてあらわしたものがカタカムナウタヒであるとの宣言です。
これは、ホツマツタヱを記した「ヲシテ文字四十八音」に通ずるものです。
第5首:( 潜象界から現象界へ、命の循環の説明 1)
ヒフミヨイ マワリテメクル ムナヤコト アウノスヘシレ カタチサキ
第5首、第6首は連続した説明となっています。
第6首: ( 潜象界から現象界そして元へと戻る、命の循環の説明 2)
ソラニモロケセ ユヱヌオヲ ハエツヰネホン カタカムナ
ヒフミヨイ マワリテメクル ムナヤコト :発現し 潜象界から現象界へ陽から陰へと旋転循環(ヒフミヨイムナヤ)し、「コト」にて、再び重合を繰り返す。
これは、私たちの世界観でいえば生成と消滅を永遠に繰り返すことを表します。
アウノスヘシレ カタチサキ それはやがて安定へと向かうカムの力(象)、そのカムの力(ちから)より個々に出でたるモノは、多様な変化性を以て万象に発現しすべての命の核(根源)となる。このカムの力(ちから)による循環構成することそのものがカタカムナの世界観である。
ソラニモロケセ ユヱヌオヲ :エネルギー(神の発現による)の凝集によって核がつくられ素粒子が生成される、この素粒子がすべての根源となり分子・物質となってゆく。次々と変遷してゆくカ(チカラ)の状態。
ハエツヰネホン カタカムナ :渦巻きの中心にあるのはヤタノカガミである、それは相転移の境界面であり神の意思であり生命そのものを生み出す場所である。
ハエ(生・栄)し、ツヰ (終)で還ることは、その神の意思によって、生命も物質も 陽から陰 へ、陰から陽へと変遷を繰り返す。
現象の正反(陰陽)の個々のモノ(物質と生命)を、豊かにし繁栄させる (ハエ) 、そのカムアマの二つの重合の( ヰ・ ネ)の、大もと・根源 (ホン)は、「カタカムナ」である。カタとカムナ:現 と 象・核
第7首: (生命体と生命力の2重構造空間の存在 ・創造の御柱)
マカタマ ノ アマノミナカヌシ タカミムスヒ カムミムスヒ ミスマル ノ タマ
5首、6首による潜象生命(カムミムスヒ)と現象生命(タカミ ムスヒ )の根源は、アマノミナカヌシ即ち目に見えぬ潜体としてすべてを包み、存在するものすべての中にある。
それはミスマルノタマ:タカミ(アマ)のチカラと、カムミの(カム)のチカラとの、フトマニ:神の力(ちから)の重合によって生かされているである。
造化三神 により、潜象界より出でたる現象界の発現と統合がなされ、すべての命がつくられる。
天之御中主神(アメノミナカヌシ)
高御産巣日神(タカミムスビ)
神産巣日神(カムミムスビ)
第8首:( とき ところ :現象物質と潜象界の一体性)
ウマシタカカム アシカビヒコ トコロチマタノ トキオカシ
アマカムより変遷し現象した極微の粒子が満ち、エネルギーの拡散した空間の概念を生む。その思念が次元を形成し、循環性即ち連続的可逆性をもった物理世界が生まれる。
つまり、循環により発生(ト・キ)した現象界(ト・コ・ロ)は重合互換であり、トキ無くしてトコロ無し、トコロなくしてトキはない。 ト・キ 時間と ト・コ・ロ 空間の本質は、オカシ(解き放たれたように拡散していった時空間そのもの「カ」ちから)であり、チマタは分かれて拡散していく。
宇摩志阿斯訶備比古遅神(ウマシアシカビヒコジ):創造神のひとり。ウマシは、善き(賛美)ものであり生れ出る物であり、タカカムは形や現象を伴って現れたことを指します。
国土がまだ浮遊していた時に「葦牙(あしかび)の如く萌え騰(あ)がる物により成った神」と古事記に記述されるアシカビヒコジ。
造化三神 に続いて登場する重要な神様です。
チマタは道俣神で、イザナギが黄泉の国から戻ったときに禊をした時、身に着けていた褌(ふんどし)から生まれています。
トキオカシは、イザナギが黄泉の国から戻ったときに禊をした時持っていた袋から生まれた神です。 時置師神(トキオカシ)は、時量師神(トキハカシ)ともされ、解き放つの「解き」からきているとされます。これは『袋の口を開ける」動作』を神格化したものと言われ、そこにあるすべてのもの(穢れを含む)が解放されたことだと思われます。
ウタヒ第9首に出てくる天常立神(アメノトコタチ)と共に天地創造の時に成った神。
以上 第4首から8首までを、静かな時間に、心を落ち着かせ無心に唱えましょう。
カタカムナは音霊を記号で表し、その音を後にわかりやすいようにしたものが、カタカナです。
カタカナが導入されるまでは、神代文字(カタカムナやオシテ文字など数十種類が存在していました。)ですべて書かれていました。
音霊 とは、カタカムナ(現象世界と潜象世界の融合状態)の中で音波の振動が空間のエネルギー状態に直接影響を与えることを言います。
48音のひとつひとつに魂の作用があるのが、日本語という訳なのです。
梵字でお札を書いたり、梵字の組み合わせで呪文を唱えたりするのも、この音霊の作用なのです。
3種の神器を表す中心図形
カタカムナ80首の中心にある図形3種類は それぞれ・・
フトマニ(草薙剣)
ミクマリ(勾玉)
ヤタノカガミ(八咫鏡)
ひと言
古史古伝と言われる、文書や口伝を簡単に見過ごしてはいけない。そこには、本来あるべき日本人の魂が宿っているのかもしれない。
日本の本当のルーツを知らされていない私たちは、神武天皇以後の天皇制のみを信奉させ、日本の古代史を抹殺することで世界の歴史をも歪曲しようとする歪んだ思想 に支配されているようだ。
歴史・考古学が権威を持つ世界では、古史古伝や古代文字の解読、そのルーツなどは、きちんと検証・研究されることなく常に偽書、偽作として扱われその価値を認めようとしない。
それらは意図的に行われ、明治維新以降、現在の日本人は間違った歴史感や思想を植え付けられていることを私たち国民は知らなければならない、これについては別の機会に紹介したいと思います。
これは、筆者が思うところであり他の研究者諸氏と異なる部分もあることを前提で読み進めていただけると良いかと思います。
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